卒業編あとがき |
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この完全版を書くに当たり、急遽書き下ろすことを思いついた卒業編。 その裏話を主にここで書いていこうと思います。 ・卒業編を書くことに至った経緯 一番大きいのは、エピローグで上野と目黒が結婚するという展開への伏線が欲しかったこと。 連載時のを読み返して、エピローグで2人が結婚するという最後は個人的に気に入っていたのですが、 展開的にちょっと急過ぎたかなと思ったのです。 なので、2人が交際に発展する話を書きたいと考え、ちょうどキリが良い卒業という時期の話でこれを書きました。 ・戦いの場所について どこで戦闘するかについては、色々と迷いました。 一番最初に考えていたのは、9月編と12月編に出てきた廃工場の跡地。 その更に地下での戦闘を考えていたのですが、色々と問題点が出てきて中々構想がまとまりませんでした。 そんな中、3月編後編で要塞の墜落で破壊予定だった人工島がそうならずに残ることが決まったので、 渡りに船だと思いそこを舞台にしました。 島に渡ることで『ハンドレット・フラワー』や先生達の登場にもつながったので、良い方向に転がりました。 ・敵のロボットについて 事実上のラスボスとなった今回のロボット。 未来から来たロボットが相手というのは一貫して決まっていたことだったのですが、 どんな特徴にするかは結構迷走しました。 色々と考えた結果、本編であまりいないタイプだった、絶対防御で格闘戦重視の巨大ロボットにしました。 本編とは違った苦戦を強いられている状況を書けたので、書き下ろしにはちょうど良かったのかもしれません。 ・上野と目黒の交際発展 前述通り、2人が最後に結ばれるというのは決まっていましたが、 2人の進路を考えるとその後結ばれる要素が連載時のを読み返しても見当たらりませんでした。 なのでそれを補完するために思いついたのが『バーチャル空間で2人の住まいを作る』というものでした。 この完全版を書くにあたり、折角バーチャル空間という設定を作ったのだから活かそうと思い、このような展開になりました。 作中でも軽く触れましたが、これだけの貢献をしていて何もないとなると、本当にタダ働きになってしまって可哀そうですし。 余談ですが、地味に最後のこの場面は戦闘シーンを除いてお気に入りのシーンだったりします。 |